401/V0.txt

otaku no genkaku tsumeawase

TOP
|
HOME

No.219

めくりゆきなぞりなでて【ス腐ラトゥーン/R-18】

めくりゆきなぞりなでて【ス腐ラトゥーン/R-18】
top_SS32.png
浅はかな策略をひっくり返されるほんのり可哀想なイカ君を見たかったなどと供述しており。これと繋がってるけど話自体は独立してるので読まなくてもいい。
脱がされたくないイカ君と脱がしたかったイカ君の話。

 影が視界を暗がらせる変化が、布が擦れる些細な音が、肌の上を熱が移動していく感覚が、脳味噌の一番奥を刺激する。長時間の正座をした足と同じ感覚は鼓動を早めていく。ドクドクと心臓が脈打つ音が耳のすぐそばで聞こえる。手入れを忘れて少しかさついた唇に小さく力が入ったのが己でも分かった。
「……今日インナー着てねぇんだ?」
 肌の上を滑っていく手が止まる。自然光を背景に影となった頭が小さく傾くのが見えた。動きを再開した大きな手の平が、腹の真ん中あたりを円を描くように撫ぜる。まるで肌の下、肉の奥、隠され暴かれざる隘路を確認するような手つきだった。くすぐったさに、カラは小さく息を漏らす。この呼吸は純然たるくすぐったさによるものだ。ほのかに熱が灯り始めたのは気のせいだ。言い聞かせながらも、肌が擦れる度に刺激された腹がひくひくと震える。くすぐったさ故のものだ、絶対に。
「汗染みねぇの?」
 たくし上げたTシャツの裾をいじりながらエンは問う。純粋な声だった。それはそうだろう、己は普段はどんなギアを着ようとインナーシャツを着ているのだから。
 バトルというものは晴天の下で行われ、何分もフル活動するためすぐに汗を掻く。汗が染みこみ肌に張り付く不快感を軽減するためには、多少暑くてもインナーシャツを着るのは当然であろう。また、生地によっては濡れてしまうと肌の色が透ける。ガールはもちろん、ボーイでもそれを嫌いインナーで防ぐ者は多いのだ。
 けれども、今日の己はその一枚の布を脱いでいた。バトルを終え、汗をたっぷり吸ったそれは既に脱ぎ捨て鞄にしまっていた。もちろん、替えはロッカーに用意してある。だが、今日は着ないことを選んだ。理由は簡潔だ。
「……お前が」
 くすぐったさをこらえるために結んでいた唇を解く。汗が引いてサラサラとした腹の上を這い回る手の動きが止まった。窓から差し込む薄い光を受け、紫の目がギラリと輝く。細められたそれはまさに『睨む』という言葉が相応しい。
「お前が、また脱がすのがどうこう言うからだろうが!」
 細かった声はクレッシェンドとなり、最後には吠えた。睨む目は、カラストンビを剥き出しにする口は怒気に溢れていた。けれども、赤くなった頬が、ふるふると震える唇が全てを上書きしていた。『羞恥』という感情で。
 恋人――エンは脱がすことを好む。それも『エロい』『オモムキがある』などとのたまう始末だ。とにかく、己の衣服を何枚も剥ぎ取っていくのを好んだ。こちらとしては大迷惑である。機能性を重視したコーデを性的な目で見てくるなど、いくら恋人といえど許しがたい感性だ。何でもかんでも性を見出すな、という話である。
 だから、彼の部屋に訪れる約束をしていた今日は着るものを減らした。レギンスとハーフパンツの重ね着をしていたボトムスはハーフパンツ一枚に替え、インナーはバトルが終わり次第脱ぎ捨てTシャツ一枚となった。これならばじわじわと脱がすなんて芸当はできっこない。何故こいつのために己が我慢をしなければいけないのだ、という怒りはあるものの、あちらの歪んだ感性をどうにかすることは不可能なのだから仕方無い――それを欠片だけ理解しつつある己も。
 ふぅん、とエンは鼻を鳴らす。疑問にも感心にも聞こえる響きをしていた。傾げていた頭が元のまっすぐな位置に戻り、何度か小さく頷く。また反対側に傾いていった。まるでメトロノームだ。
「いや、脱がされんのそんなにヤだったのかよ!?」
「ったりめーだろうが! 変態!」
「変態じゃねーよ! イッパンセーヘキだろ、こんぐらい!」
 こんなのが普通でたまるか、とカラは吐き捨てる。脱がすことに悦びを覚える者が世間にたくさんいるなど考えたくもない。こいつがおかしいだけなのだ。己の感性こそが一般的なのだ。腹の底から湧き出す怒りを逃がすように、小さく舌打ちをした。ガラわる、とからかうような声が飛んでくる。腹に添えられた手を叩くことで返事をしてやった。
「まぁ、こっちのがヤりやすいしいいわ」
「……は?」
 ニコニコなんて擬音が似合う顔でエンは言う。こちらの口から漏れ出たのは、疑問符付きの吐息だった。どういうことだ、と尋ねるより先に、腹に触れた手が肌の上を滑り出す。くすぐったさに開いたままの口から、ぁ、と小さな声が漏れる。明確に色を帯びた、期待がにじんだ音色をしていた。無様な声を聞かせまいと、カラは再び唇を引き結ぶ。健康的な色をした唇がうっすらと白んだ。
 なめらかに滑っていった手は、胸で動きを止めた。ほのかに盛り上がった胸筋の形を確かめるように撫で上げ、指も全て使ってやわやわと揉みしだく。くすぐったい。くすぐったくてたまらない。くすぐったいから声が出そうになるのだ。己に言い聞かせながら、少年は食い縛る。それでも、呼吸する鼻から時折抜けていく息はどんどんと甘さを孕んでいっていた。
 気付けば、胸を揉む手は二つに増えていた。中途半端にたくし上げられたTシャツに隠れて見えないそれらは、まるでマッサージでもするようにゆっくりと揉み、形を確認するように撫でる。山を強調するようにぎゅっと寄せて、平たくするように伸ばす。発達し固さを持ち始めた筋肉を解すようだった――手つきはあまりにもいやらしいものだが。
 手が動きを止める。けれど、これで終わりであるはずがない。次に何が来るかなど分かりきっている。だからこそ、少年は顎に更なる力を込める。みっともない声を吐き出すわけにはいかなかった。そんなの、相手を喜ばせるだけだ。『性行為は互いに快楽を得てこそ』なんてインターネットの海に漂う情報は無責任に言うが、相手だけに優越感を味わわせるなど己のプライドが許さなかった。
 種族特有の太い指がそろそろと胸の上を這っていく。辿り着いたのは、薄く盛り上がった胸の頂だった。肌の上を我が物顔で動き回る指が、そこにおわすものにつつくように触れる。それだけで、頭のてっぺんが痺れを覚えた。ん、と鼻から間抜けな息が抜けていく。頬を彩る紅が更に濃度を増した。
 子どもが初めて見た植物を触るようにつんつんと触れてくる。たったそれだけの刺激で、柔らかだった頂は固くなっていく。小さく盛り上がっていただけのそれが芯を持ち、勃ちあがって存在を主張し出す。反応したそれは、ただの刺激をきもちがいいものだなんて誤った情報を脳に流し込んでくる。枕の上に投げ出されたオレンジの頭が、現実を否定するように捩られた。
 児戯めいた手つきはどんどんと大胆になっていく。つつくだけだったのが、表面を撫でる。やわく押し潰す。しまいには、挟んでこね始めた。些細な刺激だというのに、恋人に開発されきったそこはきもちいいと叫ぶ。脳味噌に嘘を流し込んで、身体を支配せんとしていく。身体に、腹に熱をもたせていく。受け入れたくない快楽に抗うように、カラは身体を捩る。その拍子に挟まれて固定されていた乳首がぎゅうと伸ばされた。ビクン、とバトルで鍛えられた身体が大きく跳ねる。痛み――絶対にこれは痛覚が訴えるものだ――は脳味噌を刺激して、また間違った情報を認識させる。ぃう、と間抜け極まりない声が引き結んだ口から漏れた。
 不意に胸を好き放題にしていた手がぴたりと静止する。ようやくこの身を翻弄する刺激が止み、カラは小さく息を吐く。熱を帯びたそれは、二人きりの部屋に溶けていった。普段ならば離れていくはずの手が、肌の上を滑っていく。胸、みぞおち、腹。そして、股ぐら。すっかりと盛り上がったそこを、大きな手があやすように撫でる。布越しとはいえ急所に――きもちいいところに触れられて、少年の身体が大きく跳ねる。ぅ、と漏れ出た声は期待がいっぱいに詰まったものだった。
「シミできてんじゃん」
 あーあ、とエンはわざとらしい声を漏らす。笑声によく似た響きをしていた。腹立たしくて、現実を認識したくなくて、シーツを掴んでいた手を振り上げ見下げてくる頭を叩く。ぼーりょくはんたい、とこれまた笑みを、余裕をたっぷりににじませた声が返ってきた。
「薄着にすっからさぁ。ちゃんとレギンス履いとけって」
「お、まえが、脱がしたいだけだろ」
「んなことねーって。すぐヤれんのも好きだし?」
 ふざけんじゃねー、とカラはまた頭を叩く。反撃のようにボトムスを引きずり下ろされた。下着ごと一気に引き下ろされたせいで、下腹部が寒さを覚える。勃ち上がった己自身、その先端部が特に冷えを感じる。体液が集中して熱を持っているのだ、寒さを覚えるのは当然だ。断じて胸をいじくり回され先走りを漏らしているからではない。絶対にそんなことはない。胸だけでそんなにもきもちいいなんて思うほど己は変態ではないのだ。
 頭の中で言い聞かせた言葉は、ぬぢ、という音に全否定された。張り出た頭を指がくるくると撫で回す。その度に、ぬち、ぐち、と粘っこい音が部屋に響いた。同時に、凄まじい感覚が頭にぶち込まれる。『快楽』という名前がつけられた電子信号が、まともな頭を溶かしていく。きもちいい、と脳味噌が声を張り上げる。噛み殺しきれない嬌声がどんどんと部屋に積もっていった。
「こんなんなってんのかわいそーだし? 抜いとくか」
 亀頭をもてあそんでいた指が離れていく。呼吸を落ち着ける間もなく、濡れた大きなものが己自身を包み込んだ。強すぎる刺激に、しっかりとした身体が盛大に跳ねる。引き絞られた喉がぐぅ、と濁った音を漏らした。
 ぐち。ぐちゅ。淫猥な音が己の股ぐらからあがる。握られ容赦なく扱かれる触覚的刺激。唾液と先走りがこねられる聴覚的刺激。強烈に襲い来る五感に、肉茎は硬さを増していくばかりだ。込み上がってくる何かを抑える喉が濁った音を漏らす。低く重いものだというのに、ぐちゅぐちゅという卑猥な音に全て消されてしまった。
 輪になった指が張り出した部分を重点的に責め立てる。細かな動きとともにちゅこちゅこと可愛らしい、けれども確かに淫靡な音が何度もたつ。その度に莫大な快楽が脳味噌に絶え間なくぶち込まれた。脳神経を直接触られているような心地だ。角度を変え、裏筋を刺激されてはもはや食い縛ることすらできなくなってしまった。ぁ、いぁ、なんて高くて情けない音が口からぼろぼろとこぼれ落ちる。こんな惨めな声など出したくないのに、今すぐにでも蹴っ飛ばして逃げ出してしまいたいのに、淫悦に支配された頭と身体は恋人による施しを受け入れることを選択した。
「あっ、ぅ……んっ、ぅ」
 はしたない声を吐き出すだけの口が突如機能を止める。否、塞がれたのだ。エンの口によって。証拠に、唾液まみれの口内は液体とは違う熱いものに満たされていた。熱くて、柔らかくて、でもどこか固くて、しなやかで、ぬめった塊。舌が這入り込んでいた。牙をなぞるように、舌を搾り取るように、硬口蓋をくすぐるように、熱いものが好き勝手に動き回る。法悦を享受するだけの身となってしまった今、応える力など無い。普段以上にされるがまま、舐められるがままだ。んぅ、と唯一機能する鼻が甘ったるい息を吐き出した。
 口腔を蹂躙する中でも、恋人は手を止めなどしない。大きな手で握り締め、全体を擦りたて、裏筋をくすぐり、段差を絞り、先端を抉り。ぐちゅぐちゅと部屋に響く音はもはや口から鳴っているのか下半身から鳴っているのか判断がつかなかった。
 意識がぐらぐらと揺れる。快楽を際限なく叩き込まれ、酸素まで奪われた脳味噌は危険信号を発していた。シーツを握って耐えようとしていた手を伸ばし、カラはベッドに突き立てられた手、その袖を握る。布に走る皺は、『握る』というよりも『縋る』と表現する方が相応しい柔らかさをしていた。
「――ッ、あっ! う、ィいっ……、ふ、ぁ……」
 弱々しい訴えは伝わったようだ、熱の塊が口腔から去っていく。途端、再び情けない声が飛び出した。口の中までやわくとろけさせられたせいで、熱を煽り立てられたせいで、吐き出すそれは甘さと熱を増していた。口の端が、目の端が冷たい。体液が流れ出ているのだ。昂ぶった身体は声と液で快感を逃そうと必死になっていた――結局、己で己を煽るだけなのだけれど。
「ぇ、んっ、もっ! やめ、ぇ……アッ!」
「だから出しとけって。こんままやめる方がしんでぇだろ」
 放り出された足が、剥き出しにされた腹が、弱々しく縋る腕がビクビクと震える。握られた己自身も限界を訴えるように小さく跳ねる。それも全て握る手が押さえつけ、悦楽へと変換させてしまうのだけれど。
 はしたなく先走りを漏らす穴を指で何度も擦られる。敏感な先端を強く刺激され、また少女めいた声が飛び出た。惨めでたまらないそれをせき止めるように、また口が塞がれる。今度は浅い、じゃれるようなものだった。それでも昂ぶりに昂ぶった身体には毒でしかない。些細な刺激すらきもちいいものだと誤認する身体はほんの少し擦れるだけでも細い息を漏らした。溢れそうになる唾液を飲み下すだけで、体温が一度上がったように錯覚する。
 どうにか繋ぎ止めている意識が揺れる。陰ってぼやけているはずの視界が薄くなっていく。筋肉が痙攣する間隔がどんどんと短くなっていく。限界なのだ。もう内にわだかまる熱を吐き出したくてたまらない。けれども、こんな一方的に責め立てられて吐精するなどごめんだ。常の己ならばそう考えるだろう――けれども、今は常の頭ではない。快楽に支配され、身体の全部がきもちいいことだけを求めているのだ。だから。
「えんっ、でぇ……ぅ、っ…………や、だ」
「出しとけ出しとけ。いーっぱい出して、きもちよくなんな?」
 解されやわやわにされた口を精一杯に動かして、カラは限界を訴える。返ってきたのは余裕綽々をそのまま体現したかのような声――そして、更に激しく責め立てる手つきだった。全体を、弱い部分を何度も何度も、好き放題に、好きなところを存分にいじくられる。きもちよくてたまらなかった。何も考えられなくなるぐらい、声を漏らすのがやっとなくらい、きもちよくてしかたがない。快感を絶え間なく注がれた頭はもうどろどろに溶けて使い物にならなくなっていた。本能だけが剥き出しになって、快楽を求める。恋人によってもたらされる快楽を。
 ビクビクと投げ出された足が震える。あがる嬌声がどんどんと短くなっていく。袖に縋っていた手はとうに解け、再びシーツの上に投げ出されていた。世界が溶けていく。白くなっていく。なにもかもがなくなっていく。
 ぐり、と境目の裏側を親指が擦り立てる。それがとどめだった。
「――ッ、ゥあっ!」
 鍛えられた身体が盛大に跳ねる。しなやかな足がつま先までピンと伸びる。放り出された手がシーツをひっかくように動く。衝撃を受け止めたベッドも苦しげな声をあげた。
「ッ、アっ!? いィ!?」
 確かに精を吐き出した。やっと呼吸ができると思ったのに、下半身からはまだ凄まじい悦楽が注がれ続けた。痛いほどの、苦しいほどの快楽が脳味噌に更にぶち込まれる。じゅこじゅこと聞こえる音は、手が動きを止めていない確かな証だった。擦られる度に、まだ芯を持った己自身から白濁がしぶいていく。達している証拠だ。だから、いつもならば終わるはずなのに。
「あっ、お、まッ! や、ぁ、ウ……!」
 身体が、足が、手が跳ねる。過ぎた淫悦を逃そうと、何度も頭を振る。それでも手は止まってくれない。このまま全部をダメにしてしまいそうな勢いだ。からだも、あたまも、こころも、ぜんぶ。
「ア、ッ、あぁ! むっ、いぃ……ァっ!」
 尿道を今日何度目かの精が通っていく。痛みを覚えそうなほどの射精。水滴と大差無いそれを最後に、手は雄の証から離れていった。
 何度も詰まっては吸ってを不規則に繰り返していたせいで、呼吸は喘鳴じみていた。口の端が冷たい。目尻が冷たい。腹が冷たい。反して、身体は熱い。頭が熱い。おなかが熱い。外側と内側は正反対の温度をしていた。翻弄されめいっぱい動かしていた心臓が、バクバクと胸を盛り上げそうなほど跳ねて盛大な音をたてる。放り出した手足は余韻に浸るように小さく震えていた。
「これで全部出たかー?」
 どろどろになった脳味噌がようやく形を取り戻していく。最初に認識したのは、そんな声だった。どこか抜けた、いつも通りの、腹が立つぐらい呑気な恋人の声。何度もしばたたかせぼやけを振り払った視界には、べとべとになった手を眺めるエンの姿があった。指の先を合わせて擦って、にちゃにちゃと気持ちの悪い音を作り出している。何もかもが腹の虫を刺激する最悪の姿だった。
「っ、まえ……ふざ、けんな、よ……!」
 力が入らない足をどうにか動かして、覆い被さる彼を蹴る。『蹴る』なんて言葉は相応しくない、せいぜい『つつく』程度の動きだった。おかげで相手は堪えている様子など欠片も無い。カピカピんなってきた、と手を握って開いてを繰り返して遊んでいるほどだ。
「だってさぁ、出しといた方がよくね? メスイキだけじゃ物足んねーだろ?」
「うるせぇ!」
 今度こそ足にしっかりと力を込め、覆い被さる腹を蹴っ飛ばす。今度はきちんとダメージを与えられたようで、鈍い呻きが降ってきた。それでも沸き立つ怒りが払拭されることはない――熱を持った腹が解消されることなどない。欲望を吐き出したというのに、身体の真ん中はまだまだ何かを欲していた。それを口になんてしないけれど。
「んで? お前はきもちよーくなったわけだけど?」
 声とともに足を何かが滑っていく。ハーフパンツも下着も全て剥ぎ取られ、下半身はとうに丸裸にされていた。膝裏に熱。同時に、ぐぃと腹が圧迫される。視界の端に己の右足が映った。
「もちろん、終わんねーよな」
 問いの形を取った声は、有無を言わせぬものだった。ほぼ同時に、秘められた場所に何かが宛がわれる。まだ細いそれは、『これから』を予見させるには十二分だ。
「……やすませろ。みずほしい」
「やだ。こっちは我慢してんだぞ」
「おめーがかってにやったんだろーが!」
 まだ自由な足で脇腹を蹴っ飛ばす。蹴んのやめろ、と悲鳴めいた怒声がしとやかな雰囲気を吹き飛ばしていった。
畳む

#オリイカ#腐向け#R18

スプラトゥーン


expand_less