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No.142
うちがわのどこまでも【ライレフ/R-18】
うちがわのどこまでも【ライレフ/R-18】
お腹の中身が気になっちゃうつまぶきらいとくんとお腹の中身を示してくれるつまぶきれふとくんが見たかっただけ。
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じりじりと、まるで摺り足をするようにゆっくりと腰を押し進めていく。もどかしさを覚えるほどの緩慢さだが、これ以上早くては互いに負担が掛かってしまうことは分かっていた。何より、今ですら神経を焼くような快感を覚えているというのに、これ以上の刺激など耐えられるはずがない。たかが挿入だけで互いに果ててしまうなど、楽しくもきもちよくもない。ならば、我慢を選ぶしかない。
穏やかで緩い動きで、猛った刃が鞘へと納められていく。時折、ぐち、ぐちゅ、と粘ついた水音があがる。大きさに反して鼓膜を強く震わせるそれに、組み敷いた身体がびくびくと跳ねた。愛しい姿に、情欲をそそる姿に、雷刀は大きく唾液を飲み込む。このまま一気に突き入れたら、この身体はどうなってしまうのだろう。どんな反応を示すのだろう。どんな可愛らしい姿を見せてくれるのだろう。多大な好奇心が湧き起こる。駄目だ、急くな、やめろ、と必死に己に言い聞かせた。こんな短絡的な好奇心に負けて絶頂に至りたくなどない。
長い時間を掛け、ようやく肌と肌が触れ合う。薄い肚が全てを受け入れた証拠だ。ぁ、と情火に焼かれた呼吸が二つ、薄闇に包まれた部屋に落ちた。
互いに動くことなく――否、肉と肉での触れ合いによるあまりの快楽に動けず、荒い呼吸を漏らす。愛しい人の熱を敏感な粘膜から直に感じるだけで、きもちがよくてたまらなかった。これ以上の刺激は、もう少しだけ自分たちには早いのだ。
じわじわと頭の中身を溶かすような温かな悦びの中、朱は組み敷いた肢体を眺める。真っ白なシーツに身を預けた弟は、は、は、と浅い呼吸を繰り返していた。苦しさすら感じられる音に反し、それを奏でる表情はとろけきったものだ。悩ましげに八の字を描く眉も、涙をたたえ潤んだ瞳も、紅潮した頬も、薄く開かれた口も、その奥に隠した舌も、全てが性的興奮を覚えていることを明確に表していた。心地良さそうな姿に、艶めかしい姿に、安堵と劣情が胸の内に広がっていく。ギリ、と奥歯が鈍い音をたてた。
艶めく表情から逃げるように、視線を下ろしていく。筋が見える首、左右に広がっていく鎖骨、鍛えられほんのりとした膨らみを持った胸筋、唾液にまみれ蠱惑的に光る頂、闘いの最中発達し薄く割れた腹筋、浅くへこんだへそ、几帳面に整えられた若草色の茂み、絶えず雫をこぼす雄の象徴、己を受け入れた開かれざる蕾。視界に広がるどれもが扇情的で、欲望を強く刺激するものだった。ぐ、と息を呑む。情欲から逃げるはずが、己を追い込むだけになってしまった。
ふるふると頭を振り、何とか心を落ち着けようと試みる。降りきった視線をぐいと上げ、視覚的刺激の少ない――あくまで相対的評価でしかないが――腹へと目をやった。己自身を全て納めきった腹は、呼吸する度緩く上下していた。浅い溝がいくつも走る様は、彼の確かな鍛錬の結果を表している。思わず手を伸ばし、努力の結晶をそっと撫でる。ぁっ、と溜め息にも似た艶声があがった。
この内側に、己がいるのだ。受け入れるために作られていない器官を作り変え、己を受け入れてくれているのだ。圧迫感を覚えながらも、身体を、心を開き、受け止めてくれているのだ。健気さに、愛おしさに、淫らさに、きゅうと胸が締め付けられる。押しつけた腰がずくりと重くなったように感じた。
「な、んですか」
「あー……、いや、どこまで這入ってんのかなって」
甘さを隠しきれない咎める声に、誤魔化す言葉を作りあげて返す。嘘ではないことを示すように、ぐ、と触れた手に少しだけ力を加えてみる。呼吸と連動して上下する腹が、少しだけへこんだ。ぅ、と苦しげな声が漏れ出るのが聞こえた。
事実、この腹のどこまで己が潜り込んでいるかは、以前から気になっていた。目視はもちろん、今こうやって触ってみても、どこにあるかなど分からない。外側からは決して判断できないものだからこそ、謎は深まるばかりだ。
ベッドに投げ出された腕が緩慢に動き、汗で濡れた手が腹の上に置いた己の手に重なる。そのまま、きゅっと握られた。どうしたのだろう、と考える間もなく、力ないその手が滑るように移動する。撫でるような動きは、へそより下の部分で止まった。
「……このあたりでしょうか」
重ねられた手に力がこもる。腕の持ち主は、うちがわに迎え入れたその存在を示すかのように、ぐ、と自ら腹を押した。また苦しげな音が漏れる。うっすらと艶めきを宿しているようにも聞こえた。
カァ、と腹の奥が熱を持つ。奥底で燃えさかっていた炎が、空をも焼かんばかりの火柱へと生まれ変わる。大好物を目の前に置かれたかのように、口の中に唾液が湧き起こる。脳味噌の深い部分が、ジンと強い痺れを覚えた。
卑猥だった。あまりにも淫猥だった。淫靡としか言い様がない有様だった。だって、迎え入れた雄の存在を自ら誘導して示すだなんて、あまりにも妖艶で、あまりにもコケティッシュな姿だ。優しくどこか純朴な彼のことだ、投げかけられた純粋な問いへの答えとして指し示してくれたのだろう。その行動が、どれほど雄を煽るかなど知らぬまま。
そっか、と少年はどうにか返す。その三音節を絞り出すのが精一杯だった。あんな姿を見せられて、平常心でいろという方が無茶だ。元より人よりも感情の動きが激しい己ならば尚更だ。今こうやって我慢しているだけでも褒め称えられるべきである。
マットレスに沈み込んだ頭が小さく傾げられる。きちんと答えを示されておきながら、生返事しかないのが不思議で不服なのだろう。なんなのですか、と不満げで幼げな声が飛んできた。
「……もっと押し込んだら、もっと奥のとこいくのかな?」
今さっき示された場所は、へそよりも下だ。ならば、もっともっと押し込めば、へそまで到達するのでは。単純な発想だ。実践できるかなど分からない考えだ。不意に湧き起こったそれに、好奇心が、獣めいた何かが鎌首をもたげる。意図せず湧き上がったそれが膨らみ、どんどんと脳味噌の内を占めていく。今すぐ試してみたい、と心を突き動かすほど。
「や、めて、ください。むり、むりです」
眼下の顔がサァと青くなる。これいじょうはむり、と濡れた唇が必死に抵抗の言葉を紡ぎ出す。見開かれた海色には、絶望と恐怖が浮かんでいた。けれども、見えるのはその二色だけではない。己が抱えたものと同じ色が滲んでいるのが熱烈な視線から伝わってきた。
筋張った腰を掴む手に、汗ばんだ手が重ねられる。むり、とうわごとのように繰り返し、烈風刀は引き剥がそうとぐいぐいと自身を鷲掴む腕を押した。快楽に浸かりきった脳味噌は上手く伝達機能を果たせないのか、伝わる力は普段の十分の一もないような軽微なものだ。抗おうとしているのだろうが、意味など全く成していない。
そんな可愛らしい抵抗をされて、そんな可愛らしい言葉を吐かれて、そんな嗜虐心を煽るような行動をされて、じっとしていられるわけがない。元々、好奇心には抗えない質だ。加えて、情動を抑えられない質だ。動くなという方が無理な話である。そんなこと、生まれた時から共に在り、何度も夜を共にした彼が一番分かっているだろうに。
だいじょーぶ、と雷刀は片割れに笑いかける。いくらか低くなった声音も、愉快さをこれでもかと表すかのように吊り上がった口角も、サディスティックな光が宿った炎瑪瑙も、何もかもが言葉を否定していた。こんなに信頼できない『大丈夫』など、この世に存在しない。
むり、と碧は抗議の声を繰り返す。涙でどろどろになったそれは、つがいを興奮させるだけのものだった。
腰を引き、埋めた楔をわずかに抜く。ふぅ、と一息。そのまま、助走をつけて一気に押し入れた。
ばちゅん、と猥雑な水音と鋭い嬌声が二つ、薄闇を切り裂くようにあがった。
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#ライレフ
#腐向け
#R18
#ライレフ
#腐向け
#R18
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SDVX
2024/1/31(Wed) 00:00
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うちがわのどこまでも【ライレフ/R-18】
うちがわのどこまでも【ライレフ/R-18】お腹の中身が気になっちゃうつまぶきらいとくんとお腹の中身を示してくれるつまぶきれふとくんが見たかっただけ。
じりじりと、まるで摺り足をするようにゆっくりと腰を押し進めていく。もどかしさを覚えるほどの緩慢さだが、これ以上早くては互いに負担が掛かってしまうことは分かっていた。何より、今ですら神経を焼くような快感を覚えているというのに、これ以上の刺激など耐えられるはずがない。たかが挿入だけで互いに果ててしまうなど、楽しくもきもちよくもない。ならば、我慢を選ぶしかない。
穏やかで緩い動きで、猛った刃が鞘へと納められていく。時折、ぐち、ぐちゅ、と粘ついた水音があがる。大きさに反して鼓膜を強く震わせるそれに、組み敷いた身体がびくびくと跳ねた。愛しい姿に、情欲をそそる姿に、雷刀は大きく唾液を飲み込む。このまま一気に突き入れたら、この身体はどうなってしまうのだろう。どんな反応を示すのだろう。どんな可愛らしい姿を見せてくれるのだろう。多大な好奇心が湧き起こる。駄目だ、急くな、やめろ、と必死に己に言い聞かせた。こんな短絡的な好奇心に負けて絶頂に至りたくなどない。
長い時間を掛け、ようやく肌と肌が触れ合う。薄い肚が全てを受け入れた証拠だ。ぁ、と情火に焼かれた呼吸が二つ、薄闇に包まれた部屋に落ちた。
互いに動くことなく――否、肉と肉での触れ合いによるあまりの快楽に動けず、荒い呼吸を漏らす。愛しい人の熱を敏感な粘膜から直に感じるだけで、きもちがよくてたまらなかった。これ以上の刺激は、もう少しだけ自分たちには早いのだ。
じわじわと頭の中身を溶かすような温かな悦びの中、朱は組み敷いた肢体を眺める。真っ白なシーツに身を預けた弟は、は、は、と浅い呼吸を繰り返していた。苦しさすら感じられる音に反し、それを奏でる表情はとろけきったものだ。悩ましげに八の字を描く眉も、涙をたたえ潤んだ瞳も、紅潮した頬も、薄く開かれた口も、その奥に隠した舌も、全てが性的興奮を覚えていることを明確に表していた。心地良さそうな姿に、艶めかしい姿に、安堵と劣情が胸の内に広がっていく。ギリ、と奥歯が鈍い音をたてた。
艶めく表情から逃げるように、視線を下ろしていく。筋が見える首、左右に広がっていく鎖骨、鍛えられほんのりとした膨らみを持った胸筋、唾液にまみれ蠱惑的に光る頂、闘いの最中発達し薄く割れた腹筋、浅くへこんだへそ、几帳面に整えられた若草色の茂み、絶えず雫をこぼす雄の象徴、己を受け入れた開かれざる蕾。視界に広がるどれもが扇情的で、欲望を強く刺激するものだった。ぐ、と息を呑む。情欲から逃げるはずが、己を追い込むだけになってしまった。
ふるふると頭を振り、何とか心を落ち着けようと試みる。降りきった視線をぐいと上げ、視覚的刺激の少ない――あくまで相対的評価でしかないが――腹へと目をやった。己自身を全て納めきった腹は、呼吸する度緩く上下していた。浅い溝がいくつも走る様は、彼の確かな鍛錬の結果を表している。思わず手を伸ばし、努力の結晶をそっと撫でる。ぁっ、と溜め息にも似た艶声があがった。
この内側に、己がいるのだ。受け入れるために作られていない器官を作り変え、己を受け入れてくれているのだ。圧迫感を覚えながらも、身体を、心を開き、受け止めてくれているのだ。健気さに、愛おしさに、淫らさに、きゅうと胸が締め付けられる。押しつけた腰がずくりと重くなったように感じた。
「な、んですか」
「あー……、いや、どこまで這入ってんのかなって」
甘さを隠しきれない咎める声に、誤魔化す言葉を作りあげて返す。嘘ではないことを示すように、ぐ、と触れた手に少しだけ力を加えてみる。呼吸と連動して上下する腹が、少しだけへこんだ。ぅ、と苦しげな声が漏れ出るのが聞こえた。
事実、この腹のどこまで己が潜り込んでいるかは、以前から気になっていた。目視はもちろん、今こうやって触ってみても、どこにあるかなど分からない。外側からは決して判断できないものだからこそ、謎は深まるばかりだ。
ベッドに投げ出された腕が緩慢に動き、汗で濡れた手が腹の上に置いた己の手に重なる。そのまま、きゅっと握られた。どうしたのだろう、と考える間もなく、力ないその手が滑るように移動する。撫でるような動きは、へそより下の部分で止まった。
「……このあたりでしょうか」
重ねられた手に力がこもる。腕の持ち主は、うちがわに迎え入れたその存在を示すかのように、ぐ、と自ら腹を押した。また苦しげな音が漏れる。うっすらと艶めきを宿しているようにも聞こえた。
カァ、と腹の奥が熱を持つ。奥底で燃えさかっていた炎が、空をも焼かんばかりの火柱へと生まれ変わる。大好物を目の前に置かれたかのように、口の中に唾液が湧き起こる。脳味噌の深い部分が、ジンと強い痺れを覚えた。
卑猥だった。あまりにも淫猥だった。淫靡としか言い様がない有様だった。だって、迎え入れた雄の存在を自ら誘導して示すだなんて、あまりにも妖艶で、あまりにもコケティッシュな姿だ。優しくどこか純朴な彼のことだ、投げかけられた純粋な問いへの答えとして指し示してくれたのだろう。その行動が、どれほど雄を煽るかなど知らぬまま。
そっか、と少年はどうにか返す。その三音節を絞り出すのが精一杯だった。あんな姿を見せられて、平常心でいろという方が無茶だ。元より人よりも感情の動きが激しい己ならば尚更だ。今こうやって我慢しているだけでも褒め称えられるべきである。
マットレスに沈み込んだ頭が小さく傾げられる。きちんと答えを示されておきながら、生返事しかないのが不思議で不服なのだろう。なんなのですか、と不満げで幼げな声が飛んできた。
「……もっと押し込んだら、もっと奥のとこいくのかな?」
今さっき示された場所は、へそよりも下だ。ならば、もっともっと押し込めば、へそまで到達するのでは。単純な発想だ。実践できるかなど分からない考えだ。不意に湧き起こったそれに、好奇心が、獣めいた何かが鎌首をもたげる。意図せず湧き上がったそれが膨らみ、どんどんと脳味噌の内を占めていく。今すぐ試してみたい、と心を突き動かすほど。
「や、めて、ください。むり、むりです」
眼下の顔がサァと青くなる。これいじょうはむり、と濡れた唇が必死に抵抗の言葉を紡ぎ出す。見開かれた海色には、絶望と恐怖が浮かんでいた。けれども、見えるのはその二色だけではない。己が抱えたものと同じ色が滲んでいるのが熱烈な視線から伝わってきた。
筋張った腰を掴む手に、汗ばんだ手が重ねられる。むり、とうわごとのように繰り返し、烈風刀は引き剥がそうとぐいぐいと自身を鷲掴む腕を押した。快楽に浸かりきった脳味噌は上手く伝達機能を果たせないのか、伝わる力は普段の十分の一もないような軽微なものだ。抗おうとしているのだろうが、意味など全く成していない。
そんな可愛らしい抵抗をされて、そんな可愛らしい言葉を吐かれて、そんな嗜虐心を煽るような行動をされて、じっとしていられるわけがない。元々、好奇心には抗えない質だ。加えて、情動を抑えられない質だ。動くなという方が無理な話である。そんなこと、生まれた時から共に在り、何度も夜を共にした彼が一番分かっているだろうに。
だいじょーぶ、と雷刀は片割れに笑いかける。いくらか低くなった声音も、愉快さをこれでもかと表すかのように吊り上がった口角も、サディスティックな光が宿った炎瑪瑙も、何もかもが言葉を否定していた。こんなに信頼できない『大丈夫』など、この世に存在しない。
むり、と碧は抗議の声を繰り返す。涙でどろどろになったそれは、つがいを興奮させるだけのものだった。
腰を引き、埋めた楔をわずかに抜く。ふぅ、と一息。そのまま、助走をつけて一気に押し入れた。
ばちゅん、と猥雑な水音と鋭い嬌声が二つ、薄闇を切り裂くようにあがった。
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