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No.200

丸ごと呑み込んで【コロイカ/R-18】

丸ごと呑み込んで【コロイカ/R-18】
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いっつも全然噛まずに食べるマルノミくんとちゃんと噛んでちびちび食べるあの子だったらいいなとかそこらへんベッドの上でいじられてたらいいなとかそんなあれ。口調も名前も分かりません助けてください。
名前判明次第タグ付けるし本文加筆修正するかもしれない。
噛まずに食べるマルノミくんと噛んで食べるあの子の話。

 種族特有の大きな口が開かれる。カラストンビを見せつけるように思いきり開く様は、漫画ならば擬音でも描かれるような勢いだ。底が見えないようなそこに、まだ温かなサンドが半分吸い込まれていく。バリン。シャクン。ザクン。食材たちの悲鳴めいた音が道路に落ちる。甲殻類の殻が噛み砕かれる音が、噛みつかれた時より鈍くなって聞こえた。
「……本当に噛まないな」
 見飽きたはずの食事風景に、思わず小さく息を吐く。呆れと、少しの感嘆と、かけらほどの不安だ。どれも殻まで食べられるようきちんと処理されているとはいえ、小カニの素揚げ一匹や有頭エビフライ二尾を二口三口で食べるなど無謀だ。咀嚼する音はかろうじて聞こえたものの、それも片手で数えられるほどわずかである。ほぼ噛まずに飲み込んでいるのだろう。いつ喉を詰まらせても全員が納得するであろう有様である。
「噛んどるやろ」
「お前の食い方は『噛んでる』の内に入らん」
 ほんのわずかな時間で半分を平らげたマルノミが目を瞬かせて言う。あれが『噛んでいる』ならば、ウツボの食事だって『噛んで食べている』と表現できるだろう。それほどまでに咀嚼が少ない。大きく食いちぎってほぼ原型のままの食べ物を飲み込む様は、まさに丸呑みである。
 噛んどるて、と頬を膨らませながら、マルノミは残ったサンドを一気に口に放り込む。バリバリ。ザクザク。サンドの中身が噛み砕かれる音はものの数秒で消えた。ごくん、と細い喉が上下に動く。漫画ならば食べ物のシルエットが浮かぶだろうな、なんてつまらない考えが頭をよぎる。
「詰まらせても助けないからな」
「んなヘマせぇへんわ」
 呆れのあまり、突き放すような言葉を吐く。それもひらりと手を振って躱されてしまった。実際、彼が喉を詰ませることなどないだろう。幼い頃からこの食べ方をしているのだ、もう口も喉も胃も慣れっこだろう。危険であるし身体に悪いことは変わりが無いが。
 パリパリ。シャクシャク。ザクザク。マルノミ以外のチームメイトと共にアゲバサミサンドを食べていく。サンドは久しぶりに食べたなー。たまにはロールの方食べればよかったー。皆、提供されたての料理を小さく噛み切り、じっくり咀嚼し、味わってゆっくり飲み込んでいく。合間に会話を楽しみながら食事を進めていった。ロールって野菜ばっかやん、と先に食べ終わったマルノミも飛び込んでくる。
 柔らかいバンズとザクザクの衣をまとったエビを口に入れて噛み砕く。揚げたての衣で口の中を怪我しないように注意しながら、飲み込めるよう細かく咀嚼していく。嚥下すると、胃が少しだけ温かくなった心地がした。また一口、と食事を進めていく。午後のチーム練習までに腹を満たさねば。量自体は少し物足りなく感じるが、きちんと噛めば満腹感が得られるだろう。どこかの誰かとは違って。
 食べている最中、露骨な視線を浴びせられていたのはきっと気のせいではない。






 あ、と小さく声が漏れるほど口を開く。はしたなく舌を出し、目の前の熱へ伸ばした。触れた途端、頭がジンと痺れる心地。味も、匂いも、熱さも、心地よさとはほど遠いものだ。いつまで経っても、何度味わっても好きになれない。それでも、もうこの行為に随分と慣れた――慣れきって、教えこまされて、染み付けられた身体は、反射のようにぞくりと震えた。
 勃ちきった剛直に舌を這わせる。雫こぼす先端を、出っ張ったカサを、血管が見える幹を、丁寧に舐めていく。鮮やかな粘膜全体を押しつけるように這わせると、視界の端に映る太股が小さく跳ねたのが見えた。さすがの彼と言えど、剥き出しになった急所を柔らかなもので刺激されるとこんな可愛らしい動きをするらしい。ほんの少しだけ愉快さが胸に湧き上がる。
 ひっつけていた舌を、股ぐらに埋めていた顔を離す。丁寧に唾液をまぶした雄の象徴は、電灯の光を受けてテラテラと輝いていた。まるで異形の怪物だ。ホラー映画なら主役を務められるだろう――こんな破廉恥なものをスクリーンに映せるわけがないが。
 あ、とまたみっともないほど口を開ける。そうでもしなければ、カラストンビが当たってしまうのだ。敏感な部位に鋭く硬いキチン質が当たるなど、同じ男として考えたくもない。流血沙汰などごめんだ。万全を期すのは当然である。
 また雄杭へと顔を近づける。今度は、そそり勃つそれを一息に飲み込んだ。表現しがたい様々な匂いが、まず日常では体験しない味が、口腔粘膜を焼くような熱が、五感の半分以上を刺激していく。ふ、と鼻から漏れた空気は常の己ならばまず出さないようなものだった。
 根元まで飲み込んだそれを唇でしっかりと挟み込み、棒状の氷菓を食べるように抜いていく。カリが引っかかったところで、また根元までゆっくりとした動きで飲み込んでいく。じゅぶ、ぐちゅ、と溢れた唾液が淫猥な音をたてる。は、と頭上から熱っぽい吐息が降ってくるのが聞こえた。
 不可抗力であれど、いらやしく音をたてながら雄肉にしゃぶりつく。声を出すための唇でしごき、食べ物を食べるための頬でしごき、ただでさえ硬くなっていた欲望の塊に更に血液を充填させていく。熱を集めて、興奮させていく。
 手で幹を支え、先端を咥えたまま細かに頭を動かす。特に敏感な部位なだけあって、小さな呻き声や喘ぐような吐息が降ってくる。体液の分泌も増え、溢れたそれが直接舌に触れて凄まじい味を伝えてくる。その度に、頭の後ろ側がビリビリと痺れを覚えた。ジャケットはとうに脱ぎ捨てたというのに暑い。身体が熱い。腹の奥が熱を持つ。熱を欲して泣き声をあげる。
 視界の端で、ベッドに突いて身体を支えていたマルノミの手が動くのが見えた。大きなそれが、バトルでの光景からは想像ができないほど緩慢に動く。しばしして、頭に重み。撫でられていると認識するには、数拍を要した。
「こっちはちゃんと噛まんでできてええ子やなぁ」
 嘲笑めいた声が降ってくる。嘲笑を装わねば、切羽詰まった情けない声になるからだろう。ヒトよりもプライドで武装する彼らしい。それほどまでマルノミを追い詰めている。気持ちよくさせている。感じさせている。暗い悦びが腹の奥に広がって更に熱を孕んだ。
 おそらく、『噛まんで』とは昼食のことを言っているのだろう。意趣返しのつもりだろうか。そんなに根に持つことではないだろうに。どうせ、ただからかいたいだけだろう。からかって、辱めて、自分が気持ちよくなりたいのだ。優越感に浸りたいのだ――こんな足下に跪いて、男の股ぐらに顔を埋めて、排泄器官を舐めるなんて様子を見ている時点で大概だろうに。
 ぢゅう、と思いきり吸い上げながら陰茎から口を離す。ぢゅぽん、とはしたない音があがった。ほぼ同時に、息を大きく飲み込む声が聞こえた。カウパーで濡れた唇をそのまま、顔を上げてマルノミを見やる。局部をたっぷりと舐めしゃぶられていた彼は、眉をこれでもかと寄せ、いつもは大きく開いた口を食い縛り、勝ち気な吊り目を歪めてしかめ面をしていた。いいザマである。
「噛んでやろうか」
「やめぇや」
 萎えてまうやろ、と溜め息まじりの声が降ってくる。ぶるりと目の前の身体が大げさなまでに震える。きっと想像してしまったのだろう。視線を移すと、あれだけ立派にそそり勃っていた屹立はへにゃりと頭を垂れていた。これでは機能しない。それは困る。
 あ、とまたみっともなく口を開け、ハリを失った怒張を呑み込む。唾液をたっぷりまぶして、扱いて、舐めて。舌に触れる熱が硬さを増してきたのを見計らって、ゆっくり、刺激しすぎないように手と口を離していく。ほんの少しの口淫で、萎えた雄はまた立派な姿を取り戻した。単純なものである。彼も、己も。
 股ぐらに寄せていた顔を上げ、床から立ち上がる。ボトムスを脱ぎ捨てる動きが急いたものになってしまったのは仕方が無いことだ。あれだけ雄を味わっては、こちらだって正常な頭でいられるはずがない。
 ギシ、と乗り上げたベッドが悲鳴をあげる。マルノミの足を跨ぐように乗り上げ、肩に手を突く。色つきレンズの向こう側に見える顔は、食事の時と同じそれをしていた。笑って、歯を剥き出して、今にも噛みつかんとする。ただ、目に宿る輝きが海全てを食らう海獣めいたものになっているのだけが違っていた。
 頭を包み込む分厚いギアに手を入れる。耳の周りに空間を作り、そこに顔を寄せた。
「こっちなら噛まないだろう」
 彼の体液まみれの唇で言葉を紡ぎ出す。しばしして、はっ、と鼻を鳴らすのが聞こえた。
「そら噛むわけないやろ。バケモンやないんやから」
 笑い声が耳朶を撫でる。腰に熱。大きな手が添えられ、撫でて、尻を掴まれる。柔らかな尻たぶを引っ張られ、奥にある窄まりを室内灯の下に晒された。ぶるりと身体が震える。衣服を脱いだ寒さだけではない。明確な興奮だ。今から彼自身を丸呑みにする行為を、身体全てを貪り食われる行為を、脳は、身体は、期待たっぷりに待ち望んでいるのだ。
 掴まれた尻をぐっと下げられる。開かれた部分にひたりと宛がわれた熱に、はぁ、と高揚した息を漏らした。
畳む

#腐向け#R18

スプラトゥーン


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